共有名義の工場を売却する方法は?売却に必要なものとは?
2022.08.09
工場や倉庫などの規模の大きい事業用不動産は、共有名義で所有することも多いです。
共有名義の場合、単独名義と異なり、売却の手続きが複雑になります。
今回は工場や倉庫の売買を検討されている方に向けて、共有名義で所有している工場を売却する方法と必要なものについてご紹介します。
共有名義の工場を売却する方法とは?持分だけを売却できる?
そもそも共有名義とは、工場や倉庫などのひとつの不動産を複数人で所有する状態のことです。
共有名義にすることで、所有者としての権利や責任が1人に集中しないことがメリットです。
しかし、事業の撤退や資金調達などのために、工場を売却するとなると、共有名義の場合手続きがやや複雑になります。
共有名義の場合、売却するときは基本的に所有者全員の同意が必要になるためです。
工場の売却方法としては、「全員の同意を得て工場全体を売却する」、「個人の共有持分を部分的に売却する」、「不動産M&Aをおこなう」といった3つの選択肢があります。
個人の共有持分のみの売却であれば、ほかの所有者と意見が分かれていても売却が可能です。
しかし新たに第三者が経営に加わることになるのでリスクが高く、買主も現れにくいでしょう。
不動産M&Aとは、不動産の売買を目的としておこなわれる合併・買収のことで、節税効果が高いところが特徴です。
実際に不動産を売買するのではなく、株式売買を通じて所有権を移動させます。
共有名義の工場を売却するときの必要なものは?
次に、共有名義の工場を売却するときに必要なもの、コストや必要書類についてご紹介します。
まず工場を解体する場合は、解体費用がかかります。
解体費用の相場は20坪から40坪程度で2万5千円から3万千円/坪50坪から70坪程度で3万円から5万5千円/坪、70坪以上は2万3千円/坪です。
アスベストが含まれている場合は、さらに除去工事が必要です。
工場で有害物質を扱っていた場合は、土壌汚染のリスクがあるため、土壌浄化費用がかかることもあります。
次に、工場の売却で必要な主な書類は、登記関係書類と各種図面、登記済証、固定資産税納税通知書、建築確認済証、物件状況報告書です。
提出書類はケースバイケースで、上記以外にも追加で必要になることもあります。
まとめ
今回は工場や倉庫の売買を検討されている方に向けて、共有名義で所有している工場を売却する方法と必要なものについてご紹介しました。
共有名義の工場を売却する場合、共有者全員と足並みをそろえて売却活動にのぞむ必要があります。
買主が見つかったら速やかに手続きができるように、必要書類や売却にかかるコストについてあらかじめ把握しておきましょう。
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