倉庫業で知っておきたい乙仲とフォワーダーの違いとは?貿易用語の基礎知識
2022.09.22
倉庫業を営むときは、乙仲やフォワーダー、通関業者などの物流用語を耳にすることも多いでしょう。
これらの言葉は似たような意味合いがありますが、違いをご存じでしょうか。
今回は倉庫・工場の売買や賃貸を検討されている方に向けて、乙仲とフォワーダー、通関業者の用語の意味と違いについてご紹介します。
倉庫業と関係の深い乙仲・フォワーダーとは?違いは?
倉庫業や物流業に携わるうえで、乙仲やフォワーダーといった物流用語の知識が必要です。
混同しやすい言葉である乙仲とフォワーダー、まずはこの2つの違いについてご説明します。
まず乙仲とは、湾岸エリアで海運貨物を扱う海貨業者のことで、手続きや取引などをおこないます。
戦前の乙種海運仲介業の略称なので、厳密には、現在国内には乙仲と呼ばれる業者はすでに存在していません。
しかし、海運組合法の名残で一般的に海貨業者ことを指して呼ばれています。
次にフォワーダーとは、日本語で貨物利用運送事業者のことで、海外と国内の事業者を仲介しています。
陸海空のなかから、最適な輸送手段を選び、商品のやりとりをサポートする業者です。
フォワーダーと乙仲の違いは、実はあいまいで、どちらも貨物利用運送業務をおこないます。
乙仲は船がメインであった時代の言葉であるのに対して、航空や陸運もまとめてフォワーダーとして呼ぶようになったというイメージです。
そのため一般的には、同じ意味として使われることも多いです。
しかし乙仲は海貨業者のことなので、すべての業者がフォワーダーのように国際輸送業務をおこなっているわけではないという違いがあります。
近年は、それぞれ業務範囲を広げてきており、違いが少なくなってきています。
倉庫業における乙仲とフォワーダーと混同しやすい通関業者とはなにか
乙仲とフォワーダーの違いをご紹介しましたが、この2つと混同しやすい物流用語がもう一つあり、それが通関業者です。
通関業者は、財務大臣の許可を受けて、貿易における各種法的効果に伴う手続きをおこないます。
乙仲やフォワーダーは貨物輸送に関する手続きをおこなうのに対して、通関業者がおこなうのは税関に関する業務です。
日本では、通関業だけおこなっている会社はわずかで、ほとんどの通関業者は他の業務をおこないながら通関手続きをしています。
まとめ
今回は倉庫・工場の売買や賃貸を検討されている方に向けて、乙仲とフォワーダー、通関業者の用語の意味と違いについてご紹介しました。
乙仲、フォワーダー、通関業者はすべて貿易に関わる業者のことです。
おこなう業務の範囲が異なるので、倉庫業をするうえではその違いについて把握しておくことをおすすめします。
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