物流施設などの事業用不動産売買の需給傾向とその要因とは?
2022.10.15
物流施設などの事業用不動産売買の市場は、居住用不動産市場とは違った動向があります。
近年は、物流不動産の市場は世界的にも活発化していますが、需給バランスはどうなっているのでしょうか。
今回は、工場や倉庫の賃貸や売買をお考えの方に向けて、物流施設などの事業用不動産売買の需給傾向やその要因について解説します。
物流施設などの事業用不動産売買における近年の需給傾向
近年、物流施設などの需給にはどのような傾向があるのでしょうか。
事業用不動産売買を検討するとき、物件の需給傾向を把握することで、最適な売却・購入タイミングを知ることができます。
2020年以降はコロナ禍による外出自粛も手伝い、インターネットショッピングなどの電子商取引がより活発化し、物流不動産の市場も拡大しています。
需要の増加によって、物流倉庫を拡大する企業も多く、東京や大阪などの大都市圏では一時期、物流施設の需給が逼迫するという状況も見られました。
2022年は物流倉庫の新規供給が予定されていますが、引き続き需給が逼迫するという予測もあります。
大量の新規供給があっても、需給バランスが大きく緩和する可能性は低いという見方が強く、事業用不動産売買は今後も堅調でしょう。
一方で、物流施設に求められるニーズが変わってきているという意見もあり、より生産効率の高い施設も増えてきています。
テナントの選択肢が増えることで、より効率的な物流ネットワークを築くことができる物流施設への人気が高まるでしょう。
物流施設などの事業用不動産売買における需給傾向の要因とは
ご紹介してきたとおり、事業用不動産売買の需給傾向は今後も堅調という見方が一般的です。
この傾向の要因は、新型コロナウイルスの感染拡大による近年の社会情勢の大きな変化が挙げられます。
まず要因として挙げられるのが、先ほども少しふれたEC市場の急成長・活発化です。
EC市場は今後も成長していく見込みで、コロナが収束したとしても需要の拡大は続くでしょう。
そのほか、首都圏の高速道路の整備によって、交通アクセスがより改善されたこと、コンビニエンスストアやドラッグストアなど小売業者の出店拡大などの業態変化も、要因として考えられます。
さらに、倉庫などの物流施設の用途が多様化していることも、需要を高める要因になっています。
まとめ
今回は、工場や倉庫の賃貸、売買をお考えの方に向けて、物流施設などの事業用不動産売買の需給傾向やその要因について解説しました。
物流施設の需要は今後も堅調であると予測されており、事業用不動産売買も有利と考えられています。
物流不動産の新規開発も急速に進められているので、賃貸倉庫の選択肢も増えていくでしょう。